ホテル経営・運営!HotelSystem 21

メールマガジン
■ ホテル創出/再盛 ■





===========Monthly Hotel System 21===========

■■ ホテル創出・再盛 ■■
  2001年12月01日号 「歴史に学ぶ人事制度」
(株)ホテルシステム21 代表取締役 平岡 美照

===================================================
今回は住友生命の経営情報誌「オーナーズ10」に掲載された記事を紹介します。
●今、同質的な日本的人事制度は揺らぎ、能力主義の外資的人事制度が脚光をあびている。そこで、実力主義の外資的信長軍団と、安定優先の日本的な家康軍団と言う切り口で「人事制度」について考えてみたい。
▼戦後長きにわたり、日本企業の強さの源泉と言われた日本的人事制度。これには社員の長期安定雇用を保証して企業へのロイヤリティを高め、企業固有の知識や技術を長期にわたって蓄積し、向上し続けるというメリットがあった。
つまり終身雇用、年功序列によって、レベルの高い人材をどれだけ多く企業内に留めておけるかが、企業を拡大していく為の重要な条件だったわけだ。
ところが企業を取り巻く状況の変化によって、不幸にもこのシステムは変化に対する足かせとなった。具体的には、「全員をゼネラリストとして育成しているので、高い専門能力を持った人材を育成しにくい」「管理職が増えすぎて人件費を膨張させる」「年功序列をベースにしている為、仕事・成果・報酬の関係に対する意識が希薄になる」「長期による雇用保証は社員の自立化を妨げ、市場性の高いキャリアが育ちにくい」といった問題が表面化した。その為、ここ数年で日本的人事制度は大きく揺らぎ、同質的な人材育成から能力主義へと移行しはじめた。すなわち外資的人事制度である。

▼歴史上、外資的人事制度を巧みに導入したのが織田信長である。
信長は身分や格式にとらわれず実力ある人材を積極的に登用し、軍団を強化した。その反面、無能ならいくら身分が高くても意味がないと、長年織田家に仕え、また家老職など格式があっても、実力を発揮しなければ追放した。
信長は積極的にヘッドハンティングを行い、敵として戦った武将でも有能なら家臣に取り入れた。信長を苦しめた美濃の斎藤氏からは「美濃三人衆」と言われた稲葉一鉄、安藤守就、氏家朴全、近江の六角氏からは滝川一益、蒲生賢秀、足利義昭からは明智光秀などを引き抜き重用した。
スペシャリストの育成も行った。信長軍団が他の戦国大名よりも強力になったのは兵農分離を断行したからである。これによって農民は兵役に関係なく食料生産に励み、武士は季節に関係なく軍事行動に専念することが出来た。
信長は家臣団を六つに分けた。信長直属の親衛軍団と五つの方面軍である。これら各方面軍が順調に展開していけば、日本全土が信長の支配下となるはずだった。しかし、その実現を前に信長は本能寺に倒れた。
それは能力主義と表裏一体の関係にある不安定さが原因だった。信長軍団の強さが徹底した能力主義にあったのは事実だが、家臣たちが常に恐怖を覚えながら必死に仕えていたのもまた事実。信長の期待する成果を上げられなければ首が飛ぶのである。光秀の不安と恐怖が絶頂に達したのが本能寺の変だったというわけだ。

●ここで言える事は”能力主義によってモチベーションは高まるが精神的安定はない。”ということなのだろう・・・・・・

▼一方、家康は日本的人事制度で成功した。
家康軍団の要となったのは「主君家康の為には命を惜しまぬ」と言われた三河武士である。家康もまた忠誠をつくす家臣に情愛を注いだ。ある時、秀吉と諸大名が家宝について話しをした。大名たちが刀や茶器を自慢するなかで、家康は「私は三河の田舎者ゆえ自慢できる宝はありません。ただ私の為に命を投げうってくれる500人の家来がいます」と言ったという。
こうした譜代の家臣を家康は重用したが、なかでも覇業を支えたのが、酒井忠次、榊原康政、本多忠勝、井伊直政の四人。彼等はその数々の武功により「徳川四天王」と呼ばれ、家康軍団の中核となった。松平氏以来の一門衆は、姉川、三方ケ原、長篠、小牧・長久手の合戦と、家康を支えて奮戦し続けた。関ケ原の合戦においても、家康の頼みは譜代の家臣達で、井伊直政、本多忠勝はは常に東軍陣営の中枢を占めた。やがて戦乱が終わると武功派の家臣たちは大名に取り立てられ軍事的な拠点に配置された。一方、幕府の要職には同じ譜代でも、それに適した人材ををつけた。文吏派の本多正信らである。 ここに家康の成功のコツがあった。

▼日本的人事制度は社員の長期安定雇用を保証して企業へのロイヤリティを高めるが、一方で変化に弱いという側面を持つ。しかし家康は戦乱から平和という転換期を、巧みな配置転換によって乗り切った。すなわち武功派を厚遇しながらも、経営の中心には時代のニーズに応えられる新しい人材を起用したのである。

 ”日本的人事制度の欠点を補う巧みな配置転換である。”

●給与体型を基軸とした人事制度にも日本型・米国型がはっきりと見うけられる。

松下電器産業やパイオニアでは希望する新入社員に対して退職金相当額を給与に上乗せして先払いする制度を導入した。出来る限り将来の負債を減らしたいということと、社員の流動性を見越した制度とも受け取れる・・・。これからは雇う側、雇われる側双方に、雇用に関する視点が短期化する傾向にある。

▼大企業から中小企業まで、激動の時代を勝ち抜くためには、長期的な視点を持ちつつも短期的にも利益やキャッシュフローを生み出す仕組みづくりをしておく必要があるだろう。


▼つづく。。。。。To be Continued・・・・・・


■後記
いくつか気になったテーマやそれに対する返信は、HS21ウェッブサイト掲示板にて御紹介させていただきます。問い合わせ、御質問などは遠慮なく掲示板を御利用くださいませ!


●掲示板アドレス
http://bbs.hotwire.co.jp/hotbbs/hs21/

○無断転載はお断りします。



(株)ホテルシステム21 加古川OFFICE:0794(21)8877(代) 0794(29)6281(直)  FAX:0794(21)6008
〒675-0064 加古川市加古川町溝之口527  E-mail:hs21@hotwire.co.jp
Hotwire
Copyright (c) 2004 Hotel System 21 and Media Engineering Inc. - All rights reserved.